2019年5月24日公開『貞子』を鑑賞した。1998年にジャパニーズ・ホラームービーの先駆者として金字塔を打ち立てた『リング』。その元祖の監督である中田秀夫が2005年の『ザ・リング2』以来、実に14年ぶりにシリーズ最新作の監督を務めた。主なあらすじをイラストや図解等を交えながら、見どころをわかりやすく紹介。尚ネタバレはなし。
『リング』シリーズ過去作はU-NEXTでほぼ全作品、入会すると見放題で視聴可能!
『貞子』作品情報
製作国 | 日本 |
ジャンル | ホラー |
日本公開日 | 2019年5月24日 |
監督 | 中田秀夫 |
原作 | 鈴木光司『タイド』 |
キャスト | 池田エライザ |
『貞子』登場人物
メインキャラクター
秋川茉優(池田エライザ)
| 心理カウンセラー。ある日素性の知れない謎の少女を担当することになる。周りは少女を気味悪く思う中、彼女だけは寄り添っていく。 |
石田祐介(塚本高史)
| WEBマーケティング会社に勤め、動画クリエイター・和真の担当者。再生数の伸び悩む和真に心霊スポット巡りのきっかけとなる助言を与える。 |
秋川和真(清水尋也)
| 動画クリエイター。現実世界で言うところのYoutuber。再生数に伸び悩み、立入禁止の心霊スポットに忍び込んで話題を集めようとする。 |
少女(姫嶋ひめか)
| 記憶障害の謎の少女。超能力のようなもので物を動かしたり、人を操ったりする。周りから気味悪がられるが、茉優だけは彼女に寄り添う。 |
倉橋雅美(佐藤仁美)
| 過去に貞子に関わったことから精神を病み、ずっと茉優の病院に収容されている。主治医である茉優に取り入り、執着する。 |
貞子
| 人を呪い殺すことができる。少女と共鳴し、茉優にも・・・? |
『貞子』あらすじ図解
謎の少女の行方
とあるマンションの一室。祖父江は人知れず育ててきた娘(姫嶋ひめか)を「ある確信」から殺そうと考え、部屋ごと焼き払おうとする。しかし少女は不思議な力に覚醒し自力で脱出する。
その後、街を彷徨っていた少女は病院に収容され、心理カウンセラー・茉優(池田エライザ)の元に保護される。
貞子に関わった過去を持つ倉橋雅美
茉優は、貞子に関わって以来20年もの期間を病院で過ごす患者・倉橋(佐藤仁美)に執拗に食事に誘われたりなど気に入られてしまい、困っていた。
患者が必要以上に主治医に取り入ってしまうことはよくあるから気をつけるよう先輩医師から言われる。
和真の焦燥
茉優の弟である和真は、姉のお金で入学した大学をないがしろにし、動画クリエイター(現実世界でいうYoutuber)としての活動に明け暮れる。WEBマーケティング会社の支援を受け、石田(塚本高史)に担当され、助言を受けていた。しかし再生数に伸び悩み、焦る和真は、全焼事件が起きたばかりの立入禁止のマンションを訪れ、話題を集めようとするが、そこで見るものとは・・・・。
その後、行方不明になる和真。茉優は石田より連絡を受け、手がかりである和真の動画を丹念に見返すとそこには・・・。
見所ポイント
貞子と少女の関係とは?茉優はどう関わっていくのか?
『貞子』感想
良かったところ
光るベテラン勢の存在感
ともさかりえと佐藤仁美の演技が素晴らしい。どちらもやや常軌を逸したキャラを演じているが嵌っている。ともさかりえの演じる祖父江は我が子を葬ろうとガソリンを一心不乱に撒き散らす姿が、佐藤仁美演じる倉橋はハサミをもったまま茉優に詰め寄るシーンが恐ろしい。
本命の貞子よりこっちの方が怖いんじゃないかと思った程だ。
逆に池田イライザや清水尋也など若手勢の印象が薄かったと言わざるをえない。
残念だったところ
目新しさに乏しい
『リング』を初めて鑑賞した時の衝撃は凄かった。TVから這い出てくるという演出が怖いのはもちろんだが、そのアイデアの斬新さに舌を巻いた。ただ今作では過去のジャパニーズ・ホラーいずれかで見たような演出ばかりで目新しい部分がなく、怖くない。
終わりに
ストーリーも消化不良が多いものの、貞子単体ではなく少女という媒体を用意した点など新しいアイデアを盛り込むのは良かった。しかしいかんせん絵的にインパクトが弱い。
長い時を経て『リング』シリーズにカムバックした中田監督、今後の動向に注目したい。また『リング』や『仄暗い水の底から』級のメガインパクトが起こることを夢想しながら。
『リング』シリーズ過去作を動画配信サービスで観るなら
U-NEXT
『らせん』『リング』『リング2』『リング0 バースデイ』『貞子3D』『貞子3D2』、更にアメリカ版リメイクの『ザ・リング』『ザ・リング2』と、ほぼシリーズ全て、入会後は見放題で視聴可能。
Amazonプライム
『らせん』『リング』を見放題で視聴可能。有料を含めればほぼ全作品を観られる。