格闘技・武道

女性の護身術は意味ないの?【結論】意味ある/ないの二元論が無意味

護身術を使って暴漢を撃退する女性のイラスト

某クラウドソーシングで、女性に対してあるアンケートを募ってみた。

男性から暴行を受けた体験談を教えて下さい

募集件数の上限は15件に設定。しかし募集開始後、ものの1時間ほどでその上限に達してしまった。

もちろん報酬額(300円)を設定していたとは言え、凄いスピードだなと感じたのが正直なところ。

男性からの暴力というのは、我々が思っている以上に日常的なのかもしれない。

ならば護身術を習得したい…と考える女性も多いであろう。しかし以下のように考える人も多いようだ。

ミカ
女性が護身術を習ってもね…どうせ体力に勝る男性には通じないだろうし意味ないよね?
自分の意見としては意味ある/ないの2択で考える事自体が間違いだと思っているよ
ウチダ

そこで女性が護身術を習うことの是非について、深堀りして書いてみた。

女性が護身術を習っても意味ないのか?

男性に膝蹴りをしている女性

女性がいくら護身術を習ったところで「意味がない」「使えない」という意見。

冒頭に述べたように、意味ある/ないの二元論で語ること自体が間違いだ。すなわち、

少しでも致命傷を回避できる可能性が上がるならやるに越したことはない

このような結論に帰結する。

過去には、

  • 護身術が役立たなかったケース
  • 護身術が役立ったケース

どちらの事例も無数に存在する。つまり、どちらかが100%なんてことはありえないのだ。

じゃあそれは0か100かの話ではなく、可能性の問題である。

ミカ
一部の事例だけに焦点を当てて物事を判断することに意味はないってことだね

役に立つか立たないかではなく、身を守れる「可能性」が上がるならやった方が良いのだ。

ちなみに暴漢を撃退した事例としてこのようなものがある。

女性ファイターが強盗を撃退

ブラジルのリオデジャネイロで若い女性から金品を奪おうとした男が、女性から殴る蹴るの反撃を受け、押さえ込まれて警察に引き渡される事件があった。男が狙った相手は、総合格闘技UFCの女性ファイターだった。

出典:CNN.co.jp

まあこれはガチで格闘技の訓練を受けている極端な例ではあるが、このような事例もあることは知っておいて頂きたい。他にも以下のようなニュースも見つかった。

89歳の女性がナイフ持ちの暴漢を撃退

オーストラリアで26日、89歳の女性がナイフを持った暴漢を撃退した。

出典:AFPBB News

これは10年程前のニュースでメルボルンで起きた事件だ。

事件の詳細

お年寄りの女性3名で立ち話をしていたところ、男性がナイフを見せながら近寄ってきたのだそう。持ち物を手渡すよう要求してきた男性に対し、女性のひとりがバッグで殴り撃退したという。

もちろん過信は良くない。しかし努力次第で身を護れる可能性は上がっていく。

ならばやはり護身術を身につけることに意義はあるのだ。

護身術で男性を撃退している女性のイラスト
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そもそも女性が護身術をやる必要性は?

夜道で女性を付け狙う男性のイメージ

そもそも暴行を振るうような男性に出会う確率は高くはないよね。だから護身術に時間をかけるのは対費用効果としてどうなの?

このような意見もあるだろう。

ちなみに、参考までに国内の強姦事件数を提示しておく。

平成23年の強姦・強制わいせつの統計

  • 認知件数:1,185件
  • 検挙件数:993件

もちろん認知すらされていない事例を含めると更に数は膨れ上がるだろう。

何せ13人に1人は無理やり性交された経験があるなんて内閣府のデータもあるそうだ。

この数を多いと感じるかどうかはあなた次第。

しかしいざ遭遇してしまった時の被害は身体的にも精神的にも大きなものとなるだろう。

ならばやはり、護身術や危険回避の知識を身に着けておいて損はないのである。

「男性からの暴行」女性のリアル体験談を紹介

女性に暴行をしている男性

「男性から暴行を受けた体験談」のアンケートを女性から募り、応募して頂いたので一部を紹介したいと思う。

過度に怖がるのは良くないが「どうせ自分の身には起きないだろう」と楽観的すぎるのも問題だ。

だからある程度の危機意識は持っておこう。

通勤時に見ず知らずの男から(20代前半女性)

朝の通勤中、駅のホームでの出来事です。

ゆっくり歩いていたサラリーマン風の男性を足早に追い抜かしたところ、何に腹を立てたのか急にスネを蹴られました。

その時はびっくりするのと同時に怖かったのですが、後になって凄く腹が立って悔しかったです。

彼氏から顔面グーパン(30代後半女性)

彼氏の部屋や車内など、ひと目のつかない場所で日常的に暴行されていました。

最初は軽く蹴られたり叩かれたりする程度なのですが次第にエスカレートします。時には頭や顔面をグーで殴られることも。

彼氏は「怒らせることしたお前が悪い」という言い分で「バカじゃん」「死ね」などと言葉の暴力もありました。

目にアザができたときに周りのアドバイスもあり、暴力相談支援センターに駆け込んで解決の糸口を見つけたんです。

彼氏からの日常的な暴行(20代後半女性)

彼氏とホテルに宿泊した時のことです。

私がホテル代を出せなかったことで彼氏がイライラしていました。とても怖かったです。

寝ている時に首を絞められたり、顔を殴られたり、手を足で踏まれたりしました。

お金の無い彼氏をかわいそうに感じてしまい、別れられなかったんです。

暴行を受けていた時は本当に怖かったし生きるのがつらくて自殺することも考えました。

男性は腕力があるので口喧嘩に留めてほしいです。

頂いた回答のほとんどは、彼氏や夫からの暴力に関する事例であった。

  1. 見ず知らずの男性からの暴力
  2. 恋人や夫からの暴力

これら2つのパターンでは、ちょっと状況は変わってくるし対処法も異なる。

見ず知らずの相手なら逃げられればOKだ。しかし、恋人や旦那だった場合だとその場を逃げるだけでは済まされない。

何故なら、身近な人物だと素性も知れている。例えその場は対応できたとしても、さらなる報復が待っているケースがほとんどだ。

録音用デバイスを持っているところ

もちろん護身術が使えるに越したことはない。しかし他にも実行すべきことがある。それは「記録をとる」ということ。

今はスマホのアプリなどで簡単に録音できるし、隠し撮り用のカメラも驚くほど安い値段で売っているのだ。

ペン型のスパイカメラ

記録さえ残しておけば後で警察や弁護士などを利用し、法的に訴えられる確率が飛躍的に上がる。ならばやらない手はないだろう。

もし日常的に夫や恋人から暴行を受けていてどうしていいのかわからない…そんな女性の方はまず「記録をとる」試みをしよう。

「自分が悪いのかもしれない」は間違い

DV被害者によくあるのが、

悪いのはきっと自分なんだ…

という、自分の行いや態度が至らなかったから相手を怒らせているんだ…という思考らしい。

しかし暴行を受けた時点でそれは立派な犯罪であり、本来なら問答無用で対処すべきだ。

DV被害を専門に扱っている法律事務所もあるので、一度相談してみることをおすすめする。

上記サイトのように、厚生労働省による婦人保護事業も存在する。DVやストーカー被害を受けている女性の相談に応じてくれ、場合によっては保護施設の利用も提供しているのだ。

護身術は撃退することだけが全てではない

サンドバックを打って護身術を練習する女性

護身術や格闘技をすることの意味を「相手を撃退すること」にだけ焦点あてる人がいる。

しかし何も攻撃能力だけが護身術の全てではないのだ。

  • 身のこなし
  • ディフェンス能力
  • 痛みに慣れること

私は撃退能力より、むしろこのような身を守る技術が優先だと思う。

何故なら護身において重要なのは相手を倒すことではなく危機から脱出(回避)することだからだ。

相手を打ち負かすことは非常に難しい。しかし逃げるだけであれば遥かに難易度は下がる。

そのために必要なのはオフェンス以上にディフェンスなのである。

痛み(苦しみ)に慣れるという効能

稽古で息が上がったり相手の攻撃を受けたりすることもある。

その「痛い・苦しい」思いをしておくことで痛みに強くなることができるのだ。

MMA_training
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痛みや苦しみをその体で直に体験しておくと、いざという時に暴力を受けても必要以上のパニックに陥らずに済む。

しかしそれが初めて経験する痛みである場合、自己防衛本能によって過度の恐怖を感じてしまうものなのだ。

そうなると適切な行動をとれなくなる可能性が大きくなってしまう。

女性の護身術は意味ないのか?まとめ

女性が護身術を習うことは意味ある/ないの二元論で考えるのではなく「危機を回避する可能性を上がるためにはやるに越したことはない」ということ。

そして身を守る技術だけではなく、現場を記録して法的な手段に訴えることも考えておこう。

他にも護身、武道、格闘技についての多くの記事がある。併せて参考にして頂けると嬉しい。

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