2018年12月21日に公開されたNetflix限定映画『バード・ボックス』の感想記事。もはや飽和状態のポストアポカリプス系映画だが「見てしまったらおしまい」というアイデアの基に新鮮味を出すことに成功しているのか否か!?ネタバレありで書き殴ります。
『バード・ボックス』作品情報
製作国 | アメリカ |
ジャンル | ポストアポカリプス、パンデミック |
日本公開日 | 2018年12月21日 |
監督 | スサンネ・ビア |
キャスト
- 【マロリー】サンドラ・ブロック(本田貴子)
- 【トム】トレヴァンテ・ローズ(鶴岡聡)
- 【ダグラス】ジョン・マルコヴィッチ(金尾哲夫)
- 【ジェシカ】サラ・ポールソン(平野夏那子)
- 【シェリル】ジャッキー・ウィーヴァー
- 【ルーシー】ローサ・サラザール
- 【ランドール】グレン・フレシュラー
- 【オリンピア】ダニエル・マクドナルド(中嶋アキ)
- 【チャーリー】リル・レル・ハウリー(坂詰貴之)
『バード・ボックス』あらすじ
謎の闇に突き動かされた者たちが次々と命を絶ち、人工が激減して5年。ここまで生き延びてきた母親が2人の子供を連れて、安住の地を目指す危険な旅に出る。
公式サイトより引用
『バード・ボックス』感想
新鮮、だがしかし曖昧で地味な設定
パンデミックの原因となるのが「見てはいけない何か」という、かなり抽象的なものになっている。見てしまうと発作だか奇病だかに一瞬で感染してしまい、自殺をしてしまうという、それはそれで斬新な設定ではある。
でもどこまでがアウトなのかその線引きがかなりグレーで、具体的に外にある何を見てしまうといけないのか、発作の正体は何なのか、また発作の症状も一様ではなく、多くは曖昧である。とにかく「外に存在する正体不明の何か」を見てしまうといけないのだ。
「こんなパンデミックアイデアを実践してみました」
その「外に存在する正体不明の何か」で登場人物の行動を制限しつつ、その状況から生まれる「スリル」と「ヒューマンドラマ」で盛り上げようとする、いわゆるポストアポカリプスというやつなわけだけど、この手のジャンルはもはや期待すべきはオチではなく、その「スリル」や「人間ドラマ」だというのは百も承知だ。しかし、ここまでドラマも中途半端だとただ「今度はこんなパンデミックアイデアを実践してみました」と言わんばかりの信念もメッセージ性もない単なる商品といった印象を抱いてしまう。
ラインを超えた勇敢(無謀)な行動
ゾンビやモンスターが出るものと違い、絵的にかなり地味であるという点に加え、登場人物達にちょっと突飛すぎる行動が多かったように感じた。例えば視界を遮ったままでの車の運転や急流川下りは流石に無謀すぎて自分としては違和感を覚えるラインだった。
まとめ
5点満点中1点:
同じNETFLIX映画だと「アナイアレイション」「ザ・サイレンス 闇のハンター」なども同じ系統だろうか。もうウォーキング・デッド並に濃厚かつ練られた脚本でないと目が肥えてしまってなかなか楽しめないのがポストアポカリプス映画。
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何気にキャストが凄い。サンドラ・ブロック、ジョン・マルコヴィッチは言わずもがな、『アリータ: バトル・エンジェル』のローサ・サラザール、『ムーンライト』のトレヴァンテ・ローズなど近年、第一線にのし上がってきた役者さんも揃っている。だがしかし、このコンテンツのクオリティに無駄使い感は否めない…。