格闘技・武道

一撃必倒「頭突きの打ち方」要点は一つだけ【イラスト解説】

ジャンピング頭突きを炸裂させている様子

格闘技などの競技では危険な技として禁止されている頭突き

私は「頭突き・肘打ち・金的あり」総合武道「空道」経験が10年以上あり、国内・国際大会問わず出場してきて頭突きは主力技のひとつとして練磨・研鑽してきた。

「喧嘩・護身における頭突き」というのを念頭におきつつ、打ち方・威力・ダメージ・鍛え方などについて解説していきたいと思う。

頭突きの基本・打ち方

頭突きは簡単そうに見え、要点を踏まえて打たないと威力は出ない。その要点とは?以下の1点に尽きる。

頭突きの要点

下半身を使っているかどうか

頭突きで下半身を使うとはどういうことか?要はパンチやキックと同じ。いくら腕の力だけでパンチを打っても、腰の入ってないキックを打っても相手を倒すことはできない。頭突きも一緒で、全身の力を1点に集約する必要があるのだ。

基本的な打ち方・手順

顎を引いて足のバネで頭突きを打っているイラスト

  1. 顎を引く
  2. 足のバネを使って顔面を突き上げる

全身を一体化させることが大事。基本はこれだけだが全身の力が乗るので強力。また、狙う場所も大事だ。

頭突きで狙う場所は?

  • アゴ

人間の頭骨は非常に固く頑丈だ。当たればこちらが負傷する可能性が高い。しかしアゴ・鼻・口は比較的柔らかく、急所である。下から突き上げるように打てば、自然と当たりやすい。

頭突きの悪い例

頭を振りかぶって頭突きを打とうとしているヤンキーのイラスト

  1. 振りかぶって打たない
  2. アゴを空けない

頭を後ろに振りかぶって打たないこと。これでは体重が乗らないし顎が無防備になってしまう。アゴをお留守にしないのは基本中の基本だと心得よう。何故ならアゴは急所であるゆえ、攻撃を受ければこちらが倒されるからだ。

しかもこの打ち方だと、固い額や頭部に当たりやすいので尚更よくない。

頭突きの応用技

応用技1:遠心力を使う

相手を掴んで振り回している女の子のイラスト

頭突きをかましている女の子のイラスト

  1. 相手の襟なり袖なり掴む
  2. 相手を振り回す
  3. 遠心力を使って頭突きを放つ

力任せに振り回すのではなく、脱力してぶら下がるイメージ。振り回すことで生まれる遠心力を利用するのでより強力。

投げ技で遠心力を生み出す

ただ振り回すのではなく、投げ技で遠心力を作るという更なる応用もある。

例えば「支え吊り込み足」という投げ技がある。相手を支え吊り込み足で引き出した反動を利用して頭突きを放つというものだ。

初手の投げでこかすことができればそれはそれでOK。仮に踏ん張られても頭突きで仕留めることができる。

応用技2:あえて下がる

襲われて泣いて後ずさりしている女の子のイラスト

思い切り頭突きしている女の子のイラスト

  1. あえて弱腰を見せて下がる
  2. 頭突きを放つ

こちらを見くびって前に出てくる相手には特に威力を発揮する。イケイケの相手は弱気を見せられると必ず前に出てくる。それを逆手にとる戦法。相手が前に出てくる力も加わり、カウンターの要領で威力は倍増する。ただし注意点もある。

カウンター頭突きの注意点は?

  1. いいところを掴ませない
  2. 後ろにスペースが必要

前に引き出せても、ガッツリ胸ぐらを掴まれていると頭突きは打てない。弱腰を見せつつも、どさくさに紛れてうまく組ませないことが肝要である。

また、下がる必要があるので後方にスペースがないとできない。もし壁際などであれば他の戦略が必要であると心得ておこう。

応用3:フラッシュ頭突き

必ずしも一撃必殺の頭突きである必要はない。一瞬だけ相手の動きを止めるフラッシュ頭突き(勝手に命名)も効果的だ。

相手を倒すための頭突きだと、足のバネとタメが必要になるので動作が大きくなる。

ウチダ
しかし怯ませるだけなら、タメが不十分な素早い頭突きでも十分なのだ!

怯んだ瞬間を狙って次の手を加えれば効果的にダメージを与えられる。

頭突きの威力・ダメージ

ガチの頭突きがまともに鼻・口・アゴに当たればまず無事では済まない。(※もちろん体格差などにもよるが)同体格程度で運動経験に乏しい相手であれば、頭突き一発で立ち続けてはいられないだろう。

空道のマスク

頭突きありの総合武道・空道では安全性を考慮した防具(上記画像)を頭部につけて行う。しかし、それをつけてすら頭突きによるKOが時折みられる。

逆に、ボクシングのグローブと同じで、着用しているからこそ脳震盪を誘発しやすいという説もあるが

私も何度か相手を頭突きでKOしたことがある。もちろん、頭突きを当てるまでに組み合いの攻防やプロセスがあり、簡単に当てられるわけではない。しかしまともに当てさえすれば倒せる自信はある。

外傷を負わせやすい

素面で頭突きを受ければ、鼻や歯が折れるなど外傷を伴うこともしばしば。

鼻が折れた時、あるいは歯が折れた時の出血量というのは半端ではない。まともに呼吸をしていられないし、そうなれば闘争心が失せるのが普通だ。

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少数ではあるが、本当に根性のある相手だと脳震盪を起こさない限り立ち向かってくる。外傷や痛みでは折れない人間がいることも確か。あるいは血をみて逆上するパターンもある。

「打つ側」のダメージは?

お察しの通り、頭突きを打つ側にもそれなりのリスクがある。それはどんなものか?

  1. 頭部を直接当てることによる脳へのダメージ
  2. 歯など硬い部分にあたって外傷を伴うリスク

打たれる側ほどではないが、打つ側の脳にもダメージが蓄積される。しかし打ち方によって最小限に抑えることが可能。それはどんな打ち方か?

アゴをしっかり引いて頭部を固定する打ち方

やはりこれに尽きる。もちろん万全とは言えないので、頭突きはここぞという場面だけで打つのがベストだ。

歯が刺さってしまうケース

確率としてはそんなに高いものではないが、相手の歯などがこちらの頭部に刺さって出血するケースも。雑菌などが入って腫れたり膿んだりする可能性もある。

帽子をかぶっていればリスクは格段に減る。キャップよりニット帽などがベター。

ウチダ
頭突きのためだけに帽子かぶんのかよ…ってツッコミはさておき

頭突きの鍛え方は?

頭突きの鍛え方としては以下の2通りが考えられる。

  1. 頭部を鍛える
  2. 打ち方をマスターする

結論から言えば、2の打ち方をマスターするだけで十分だと思う。

どうやって頭部を鍛えるの?

1の「頭部を鍛える」というのは空手の砂袋などに直接、額をコツコツ打ち付けて皮膚に厚みをつけるというもの。実際に空手の流派によってはこれを行う。

しかし頭部を強くしたところで、打ち方がなっていないと威力を発揮できない、というのが私の考え方だ。逆に打ち方がしっかりできていれば、頭部を鍛えなくていなくても十分相手を倒せる。

頭突きの練習方法

対人練習ができれば良いが、1人でも動作を繰り返すことである程度は洗練されていく。

step
1
1人打ち込み

記事冒頭に述べた打ち方・動作をひたすらシャドーイングで反復。

step
2
対人打ち込み

相手と組み合い、投げ技・膝蹴り・肘打ちなどと連携して頭突きを組み込む。

※もちろん打ち込みはフリだけで実際に当てない

step
3
ライトスパー

動きが染み付いたら、軽いスパーリングを行う。膝蹴りは軽く当てる程度、肘や頭突きはフリのみ。スキがあれば投げる。互いに組み合う中でも技を掛けられるようになることが大事。

ただし絶対に熱くなってガチでやらないことと、スパーリングだけやっても進歩しない点に注意。打ち込み超大事。

おすすめ「頭突き」書籍

頭突きのテクニックについて書かれたおすすめの書籍を紹介する。

空手道場・士心館の館長である林 悦道氏によって書かれた喧嘩・護身マニュアルである。

林氏は戦後、激動の時代をリアルタイムで生きてこられた方。数多くの実戦を経て研鑽されたリアル実戦テクニックが詰め込まれた良書だ。頭突きはその中のひとつのテクニックとして書かれている。

また技術だけではなく、誰もが日常で遭遇しうる暴力や犯罪といった危険に対する心構え・行動学も書かれてあり、武道家は是非とも抑えておきたい一冊だ。

まとめ

頭突きの基本をおさらいしてみよう。

  • 振りかぶらない
  • アゴを引いて頭部を固定する
  • 足のバネで打つ
  • 掴んで遠心力をつけるとより強力
  • あえて下がって相手を引き出す

パンチやキックはそれなりに練習をしないと体重の乗った強い打撃は打てないもの。使わなければならないパーツ(腕の振りや腰の回転など)が多いからそれだけ複雑な動きが要求されるのだ。

だが頭突きは案外簡単に打てる。顎の引きと下半身の動きさえ意識できれば威力を出しやすい。

ウチダ
あくまで護身術としての技術なので喧嘩や暴行は絶対にいけませんよ!

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