瞬発力は大事。格闘技をやっている人は誰もが常々考えるはず。
もっと鋭く踏み込めるようになりたい…
もっとキレッキレの打撃を打ちたい…
ウエイトやプライオメトリクスは間違いなく効果的でしょう。でもまずフォームを正確に覚えることにハードルがある…。とりますぐ取り組めそうなシンプルな練習法はないだろうか…!?
ということでこの記事を書いた。どれも古典的だけど格闘技のパフォーマンス向上に直結する運動。動きもシンプルで直感的にできる。割とすぐに効果が実感できると思うのでトライしてもらえたら嬉しい。
【やわらかマット使用】体幹と踏み込み速度の向上
投げ込み用のような柔らかいマットの上で動いてみよう。打撃をやる人はシャドー、組技系の人は一人打ち込みをひたすらするのも良い。足が取られて思うように動けないはず。だが体幹や瞬発力が強化される。ステップが鋭くなり、踏み込み速度が上がる。
ちなみに投げ込みマットってのはこういうやつね。↓
要は砂浜でトレーニングするのと同様の効果が見込めるというわけだ。
私の練習法
私は通っていたジムの投げ込みマットでひたすらステップしていた。毎日3分3ラウンド全力でステップしまくる。ぴょんぴょん跳ねまくる。ふくらはぎがパンパンになる。でも3分間は止まらないように頑張る。
投げ込みマットだと本来の用途とは異なるけど…これがなかなか良いんだわ。ふかふかで足を取られる。だからこそバランスが良くなっていく。
畳や通常のマットに戻って動くと体がめちゃくちゃ軽くなったように感じる。
踏み込みも軽やか。瞬発力が上がるのを手っ取り早く体感できるはず。
もちろん急に柔い→固い場所に移動したギャップからそう感じている部分もある。しかし継続すれば確かな瞬発力向上、特にフットワーク強化に直結するだろう。
ただ投げ込みマットは団体で使用するのが前提になっている故、少々値段が張る。騒音になるし自宅で個人が使うにはややハードルが高いかもしれない。だがまずは所属の道場に置いていないか確認してみよう。なければ先生に導入を進めてみてもいいんではないか。
【ロープ】心肺機能と足のバネを同時強化
上記のアニメーションのように、ひたすら左右あるいは前後にジャンプを繰り返す。有酸素運動の要素もあるので脂肪燃焼や心肺機能向上にも効果あり。
ロープがなければミットを置くとか何でも代用できる。私はトレーニングチューブで行っていた。投げ込みマットと同様、本来の用途とは違うけどね…。
ビギナー | 30秒×3 |
中級 | 1分×3 |
ガチ | 3分×3 |
時間の目安としては上記を参考にしてみてほしい。頻度は最低でも週2~3回はやってほしいところ。インターバルは30秒~1分で必ず計るようにしよう。
応用:ジャンプ→潜る
ジャンプしてロープを潜るのを交互に繰り返すやり方もオススメ。特に試合中に寝たり起きたり飛び込んだり様々な動作を目まぐるしく行うレスリングや総合格闘技をやる人には特にオススメだ。
左右対称で必ず行おう。時間の半分を過ぎたら反対方向に切り変えるのもよし。一回一回で区切り、インターバルをおいて反対ずつやるのもいいだろう。
【メディシンボール】パンチ力とリーチ向上
ボールを投げるという動作はパンチに直結する動きだ。前足で踏ん張って腰を回転させ、発生した力を背中→肩→腕→ボールへと伝えるメカニズム。
メディシンボールを使うことで効果的に全身の瞬発力がつく。体全体をうまいこと連動させなければ重さのあるメディシンボールは飛ばない。
サイズの大きいタイプだと片手で投げるのはきついので反対の手を添えて補助しよう。
ちなみにアニメーション画像にも書いてあるとおり、肩甲骨を意識することでパンチのリーチも伸ばせる。十分腕を伸ばしているつもりでもまだまだ余裕があることも多い。肩甲骨の使い方いかんでリーチは結構変わるものなのだ。
私の練習法
ボールの重さ | 5kg~10kg |
対象までの距離 | 4~5m |
回数 | 毎日・左右50回ずつ |
最初は左右50回ずつの合計100回、サンドバックに向けて投げるトレーニングを毎日繰り返した。パワーで投げるというよりも「全身をうまく使う」ことを意識して行っていたのを覚えている。徐々に慣れてきて重さを増やしたが、10kgを超えると流石に重くてフォームが崩れすぎてしまったもの。最終的には7kg~8kgくらいがちょうどよかった。
人によっては2kg~3kgの方が正確なフォームで行えて良いという人もいるだろう。逆に15kgでも余裕という人もいるんではないか。色々試してみて自分にあったサイズを見つけよう。
自宅でやるには流石に騒音が厳しいかな…。ジムや道場においてあるパターンもあるので要チェック。
【アンクルウエイト】重りをつけてステップ&ハンドスピード向上
重り(アンクルウエイトやリストウエイト)を手首や足首につけて素早く動き、瞬発力向上を図ることができる。
かさばらなくてコスパが良いのが魅力。マットにしろロープにしろメディシンボールにしろ、いつでもどこでも気が向いた時にできるわけではない。しかし重りは手足につけるだけ。場所に依存しないトレーニングができるので気楽。そして安い。1000円前後でもそれなりのが買える。
手首につけてシャドーをすればパンチにおけるハンドスピードが、足首につけて動き回ればより鋭いステップが実現できるだろう。手首の場合は軽いダンベルなどでも代用できるが、かさばるのでやはり専用の重りがオススメ。
私の練習法
重りをつけた状態でシャドー5ラウンド、その後は重りを外して更に5ラウンドを毎日行っていた時期があった。重りを外した後のあまりの身軽さにテンションが上がったもんです。
まとめ
というわけで格闘技者が瞬発力をつけるため、シンプルに取り組めるトレーニング4つを紹介してきた。
- 【やわらかマット使用】体幹と踏み込み速度の向上
- 【ロープ】心肺機能と足のバネを同時強化
- 【メディシンボール】パンチ力とリーチ向上
- 【アンクルウエイト】重りをつけてステップ&ハンドスピード向上
どれも割と古典的で昔から行われてきた練習法だと思うけど確かな効果が望めるはず。もしウエイトトレーニングにも力を入れたいのであれば、こういった瞬発系のトレーニングも不可欠だ。是非取り入れてみてほしい。
-
格闘技を始めたい!初心者向けに6種目を解説!目指せ護身&マッスル
続きを見る
-
【有酸素運動】主なトレーニング5種類を解説!さよならメタボ!
続きを見る